最近突然とてつもなく寒くなった。私は冬が苦手なので、くそっ……と思いながら躊躇なく暖房を入れ、着込んで耐え忍ぶ。ただ、冬は嫌いだけど冬にあるクリスマスとかお正月とかは好き。ご馳走食べられるし、どこもかしこもふわふわした特別感に包まれて何してもいい感じがあるので。
ところで、今年もこの時期がやってきた。
Spotifyが今年自分が一番聴いた曲やアーティストをまとめて、「Your Top Songs」として教えてくれる時期。
毎回インスタのストーリー風の画面と自分がよく聴いた曲をBGMに作ってくれるのがなんともたまらない。ちなみに開くたびに流れる曲が変わるのも楽しいところ。
私はSpotifyを2018年からすっかり愛用しているが、毎年12月は「Your Top Songs」が楽しみで仕方がない。
まあ正直、内容自体はある程度予想がついていることがほとんど。だってその曲たちを入れたお気に入りプレイリストを毎日最低一回は聞いてたからさ。それでも改めて振り返ってみると面白い。今年よく聴いた曲100選がプレイリストになってくれるのも嬉しい。毎年12月はこのプレイリストばっかり聴く。
さて、私の今年聴いた音楽はこんな感じになっていた。
原田知世はいつだって美人でかわいい。
せっかくなので、この場を借りてトップソング5つについて所感を書いてみた。
2022年のTop Songs 5つ
1位 鏡面の波/YURiKA
今年、友人の勧めで『宝石の国』という作品を知り、ドはまりした結果、アニメのオープニングだったこの曲が1位になった。知ってた。めっちゃリピったもんな。
初めて聴いたのはその友人とのカラオケでだったけど、複雑すぎて目ん玉飛び出るかと思った。アニソンでこんな3拍子と4拍子入り乱れる曲にお目にかかるとは思ってなかった。
最初は歌えるようになりたくて何度も聴いてたけど、いつのまにかすっかりハマって、15曲ほど入れているお気に入りプレイリストに半年以上入りっぱなしだった。
『宝石の国』は、連載再開を記念して行われた無料公開期間で漫画を全部読んだ。読んでから改めてこの曲を聴いてみると、この歌詞はあのシーンのことを表しているのだろうか……と思ったりする。散りばめられたピアノや、不規則な拍子、どことなく不安を煽るコードがまさに『宝石の国』。音楽でここまで見事に一つの作品を表現している曲にはなかなか出会えないと思う。
2位 ヴァイオレット/原田知世
原田知世さんは私が今年聴いたアーティスト1位に輝いているんだけど、ランキングを見る前から、正直1位はこの人だろうな…と思っていた。おととしと昨年に続き、ディフェンディングチャンピオン。本当いつもお世話になってます。
原田さんの少女のような少年のような歌声と、優しく穏やかな曲調が、初めて聴いてから数年、胸に刺さりまくっている。私は基本的にアーティストで音楽を聴かないけど、原田さんだけは「原田さんが歌っているから」というだけですぐに聴く。
『ヴァイオレット』は、歌詞と曲ともに切なくアンニュイ。メロディーラインが美しく、初めて聴いたときから惚れ込んだ。
歌詞としては、帰らない「あなた」を待ち続けつつ、そのことにあきらめと限界を感じている節のある「私」のお話。全体的に諦観が滲んでいる。
特に、ラスサビの
あなただって怖かったでしょう
紫を壊すのも嘘つくのも
ヴァイオレット
ヴァイオレット
もう終わりにして良いんだよね
ついに終わりにすることを選んでしまおうとしている瞬間が切なくてなんか好き。
3位 夢で逢いましょう/TOSHIMITSU
東海オンエアというグループYouTuberが好きで、この曲は東海オンエアのメンバーの一人であるとしみつさんのオリジナルソング。
としみつさんが歌が上手いことは動画でも周知の事実だけど、オリジナルソングを聴いたのはこれが初めてで、完成度が高くこれまた一回聴いただけで大好きになった。
曲調はジャジーなポップスという感じ。全体的におしゃれでノリやすいけど、特にサビの中毒性が異常。伴奏とメロディーとで9thコードを作っているのがエモさの塊になっている理由なんじゃないかと勝手に思っている。知らんけど。
一方でBメロの、
誰もお前を傷つけない
誰も不幸には群がらない
誰も戦争なんてしない
この部分は世相と照らし合わせてちょっと複雑な気持ちになる。
4位 一番に教えたい/原田知世
原田知世まさかの2曲目のランクイン。こちらは確か最新のシングル曲。
この頃、追っかけスタという推しの予定を逐一通知してくれるアプリを入れていて、それで原田さんが歌番組に出る姿を2回くらい拝むことができたんだけど、そのときに「日々を丁寧に暮らす誰かの日記のような、手紙のような」とおっしゃっていて確かに~~~と感動した思い出。
「一番に教えたい」はオーガニックな日常を綴ったような曲。早起きしてスープを作ったり、窓を開けて小鳥の声を聞いたり、雨上がりの道を旅したり、と、穏やかな気持ちになれるシチュエーションがぎゅっと詰まっている。
空が青いこと 朝が眩しいこと 春が美しいこと
なんでもないことなのに 一番にあなたに教えたい
そうやって、日々を丁寧に生きる楽しさが温かい日差しのように伝わってくる。オアシスみたいな曲だなと思っている。
5位 Akari/Kitri
この曲で初めてKitriというアーティストを知った。
実は現在無職、そして就職活動中なのだが、他の友人たちのように何らかの道を見つけることもできず、落ち込みまくっていた自分の気持ちにぴったりな曲がSpotifyの「Discover Weekly」から流れてきた。それがこの曲。
「頑張れ」とか「君ならできる」とかそういう背をぐいぐい押してくるような応援ソングが逆にしんどい時期だったので、この曲の苦しみや悲しみを淡々と描写してくれる歌詞、シンプルなメロディーには何度も救われた。背を押すのではなく、何も言わず隣に寄り添ってくれたような音楽。
今はこの曲をリピートしていた頃よりも元気になって、なんとかやっていこうとゆっくり歩いている。
特に寄り添ってくれた歌詞の部分を書いておきたい。
なだらかな坂道を下りてるって
少しだって想像したくないな
前だけ見よう見ようと今日も変わらず
歩いてる
やるせない午後の雲
抱えきれぬ空に雨
すれ違った誰かも同じ気分でしょうか
今だって日に日に色褪せてる
誰だって分かってる 分かってるけど
だからって次、次とついていけずに
時は過ぎ
初めてこの曲を聴いたときは「それな」「マジでこれ」と歌詞に共感しまくってた。
最近まではずっとこの3つの歌詞の気分がぐるぐるしてもいた。
それでもこういう歌詞があるということは、この気持ちを持っている人がどこかしらにいるはずだと。
聴いていた音楽たちにはいつも感謝の念があるけど、この曲は特別に感謝が大きい。
こうして曲を振り返ってみると、やっぱり音楽が大好きだな~という月並みな感想に辿り着く。
これからも音楽ひいてはSpotifyを楽しみながら生きていくぞ。
就職したら真っ先にプレミアムプランに登録するので待っていてほしい。