旅行

正月から時期をずらして、家族で親戚に会いに行った。2日間の日程だったが、いつもよりも会う人間が多く慌ただしかったので、1日1日が非常に長く感じ、どっと疲れてしまった。

久しぶりに会う見知った人間に聞かれることとして一番多いのは、「今どうしてるの?」という類いの質問である。ここ2年ほどは聞かれたくない質問でもある。しかし、会っていない期間の方がずっと長いのだから、近況を尋ねることはいたって自然の流れである。聞かれるかもしれないな、と密かに気構えをして会いに行った。いくつかの家を回ったので、その家の門扉をくぐるときにいちいち緊張した。

一応、親戚たちは私の現状を知っている。気を遣ってくれたのだろう、1人にだけ「就活の方はどう?」と尋ねられただけで、あとの人からは何も聞かれなかった。ほっとした。その1人の尋ね方も単純にこちらを案じているだけのトーンで、おそらく以前、就活について尋ねたことがあったから、気にかけてくれていたのだと思う。

いつか、「今は〇〇で〜」というような話ができたらいいと思う。なんのことはないように近況を話していく親戚たちを見て羨望の思いに駆られた。そうなれるのはもう少し時間がかかると思う。

ひとつの家の子ども(初対面)にやたら懐かれ、遊び相手をさせられた。おかげで筋肉痛がする。新鮮な体験だったので別にいいのだけど。子どものパワフルさには面食らうものがある。普段子どもと一切接さないので余計に圧倒された気がする。また、接さないがゆえに子どもとの距離感もうまくなかっただろうに、なぜ懐いてくれたんだろうと不思議な思いがしている。でもたぶん、今度会うときには忘れられてるんだろうな。

泊まったホテルがすごいホテル(雑)だった。すごいホテルは全部すごい。身バレ防止のために語彙力を最底辺にしている。とにかくすごい、さすが、の連続だった。ただ泊まる以上の何かをもらった気がする。