V6個人的ベスト曲5

今回めっちゃ語ります。

V6、映像でのパフォーマンスはもちろんなんだけど、曲がとても好きだった。
曲の選り好みがすごく激しいタイプなので、一部を除いてアーティストで聴くっていうことをほとんどしないんだけど、V6はその例外のひとつだった。正直、この人たちが歌ってなければ5秒聴いてスキップしてるだろうな、って曲がいっぱいあるけど、なんでかV6が歌ってると聴いちゃうんだよなあ。これが好きなアイドルの力ってやつなんだろうなって思う。
というわけで、シングルアルバム問わず、個人的に特に好きな曲を5つ挙げます。


1. HELLO
ベストアルバム『SUPER Very best』Loopi・HMV限定盤(2015年)、『Very6 BEST』初回盤A収録(2021年)収録

何かで聴いて一発で好きになったんだけど、確か限定盤にしか入ってなくて、聴きたいと思っても聴けなかった状況が続いたように思う。それが解散時に出したベストアルバムの中に収録されることになって、ようやく聴けるようになった。真の喜びっていうのはあれのことだった。
第一印象は、現代が舞台の素朴な邦画のエンドロールで流れてそう、だった。
エレキギターの刻みと静かな歌声から始まり、木漏れ日のような明るさと穏やかさのあるミドルテンポのポップスである。カントリーソングにも感じる。
サビで繰り返される「HELLO HELLO」は遠くにいる誰かに呼びかけるようで、歌詞もどことなく切ない。聴いてるだけでなんでか泣けてくる。
個人的に一番好きなのは、ラスサビの、

HELLO HELLO 覚えていますか? 景色は変わりゆく それでもただ

この後のスネアドラム。この音に合わせて目まぐるしく場面転換がなされているような感じで、ストーリー性を喚起する。
レア曲だったという背景もあり、特別な一曲である。


2. nostalgie
シングル『VIBES』収録(2008年)

アンニュイなEDM。
ちょっと枯れた気持ちを持つ大人への応援歌という印象。でもそれらしい応援はしておらず、どちらかというと内心の描写が多い。変化球のエールだなと感じる。
薄暗い時間、快速電車に乗っているような疾走感と窓の外に流れる灯りをぼんやり見つめているような寂寥感を持ち合わせている。大げさに背中を押していない歌詞なのが好印象。
主人公(と言っていいのか)は確かに繰り返しの変わらない日々に疲れているんだけど、最終的には、

それはそれで悪くないと呟くnostalgie

これで曲は締めくくられる。
そういうささいな一歩を踏み出すような情景が好きなんだと思う。
余談だけど、歌うまコンビである坂本くんやイノッチに比べてソロパートの少ない長野くんの声が、この曲ではやたらと目立つのでそれも好きなポイント。


3. Keep A Chance
シングル『蝶』収録(2008年)

ジャズのテイストが入った爽やかなポップス。歌詞の情景描写がきれいで好き。
初めて聴いたとき、こんなおしゃれな曲が存在することにびっくりした。
ピアノ中心の軽快な曲調。歌詞としてはやりたいことなら逃げずに楽しんでいこうよ的な。
晴れた休日の噴水のある公園、というのが第一印象。
また余談ですが、JOYSOUND系列の機種で歌ったときのイメージ映像が解釈完全一致でした。


4. 分からないだらけ
アルバム『STEP』収録(2021年)

この曲こそ分からない(語弊)。J-POPに間違いないはずだけど、なんて表現していいかわからないようなつかみどころのない曲。
全体的にダウナーで、浮遊感が漂っている。随所随所でずらしたテンポを挟み込んでくる。
曲調にもがっちり心掴まれたけど、一番は歌い始めの、

どうしようもなくて生きてるってわかるよね

っていう部分が、聴いていた当時の気持ちとシンクロしていたことだった。なのにそのあと、

体内時計くるわしておなか壊してる

と来る。ちょっぴりのユーモアを混ぜ込んだ飄々とした曲。
ただ、サビでは人の優しさや愛を見つけたいと願う純粋な一面も見せてくる。曲も歌詞も多面的。


5. fAKE
シングル『ROCK YOUR SOUL』収録(2012年)

シンセベースがゴリゴリに鳴ってるシリアスな感じのEDM。リズムとこのシンセベースが複雑に組み合わさったイントロがめちゃくちゃかっこいい。
歌詞としては何か大きな過ちを犯してしまったらしい「僕」が、「君」に対して内心で懺悔をし、打ち明けるべきか悩みまくった結果、その過ちを隠し通し続けることを決意する、といった感じ。その過ちが何かははっきりとは分からないけど、曲調でも歌詞でもすごい後悔の念が伝わってくるので、よっぽどやばいことしたのかな。浮気とかよりもっと重い過ちな気がする。浮気も普通によくないけどね。
2番のサビ、イノッチの「こんなの」の歌い方が天才すぎる。ちょっとかすれてて投げやり感がある。でもうまい。この曲から「懺悔」を感じ取ったのは実はこの部分。ほんとに何したんや。