最近観たものとか

4、5月に観たり読んだりしたものの話。


劇場版ネメシス 黄金螺旋の謎

文字通り夢か現実かわからなくなった。一応筋は理解できたものの、テレビドラマの方もミステリー自体は大味だったなあということを思い出した。勢力図がわかりづらく、やりたいことはわかるが表現方法や尺はそれでいいのか? という場面が多々。疑問点も多い。チームネメシスが好きなので、もっとみんな派手に活躍してほしかったなという気持ち。風真さん(櫻井翔)の人畜無害っぷりに癒され、四葉朋美(橋本環奈)の「黄金螺旋の方程式くらい知っとけよ」という荒い毒づきに痺れた。美少女がやさぐれた言動を取るのにいわゆるギャップ萌えを感じる。


劇場版名探偵コナン 黒鉄の魚影

前提として、最近のコナン映画には微妙な気持ちを抱いていた。私は今のコナン映画のお客さんじゃないんだな、と思いながら毎年観に行っていたので、内容次第では今年でやめにしようかと思っていたくらいだった。

ただ、Spotifyで配信されているポッドキャスト「ANIZONE」でコナンが取り上げられて、今回の監督である立川さんが「前回(ゼロの執行人)ではコナンくんの主人公感があまり出せなかった」「今回はコナンでなければ解決できない事件にしたかった」「小五郎、蘭、博士の活躍を描きたかった」という旨の発言をしていて、一気に観に行く気になった。そう、まさにそれが観たかったんよ、と聴きながら深く頷いていた。それを表現してくれるなら観に行きます。

テレビの予告とゲスト声優が沢村一樹ということだけしか知らずに映画を観に行った。コナンくんと同じタイミングで怪しい人物に気づけたのはうれしかったけど、いやでもその人は違くね? と思ってたら何もかもしてやられた。もう本当にびっくりした。鳥肌やばかった。事前情報を最低限にしておいて本当によかった。主題歌の「美しい鰭」が明るくて爽やかな始まり方なので、たぶん一件落着で終わるとは思ってたけど、ラストシーンには度肝を抜かれた。

全体的に哀ちゃん、コナンくん、蘭ちゃんの関係性が解釈一致で、観ててソワソワしなくてよかった。哀ちゃんの過去の補完、最近はちょっとネタ化されていた黒の組織の残忍さ、原作ファンほどうれしい描写が満載で、ここ数年で一番の出来だったと思う。

パシフィック・ブイに行きたい。


女神の見えざる手

これは劇場ではなく久しぶりに観たくなって、WOWOWで観た。相変わらず面白い。

アメリカの映画で、日本ではあまり馴染みのないロビイストという職業の女性が主人公の社会派サスペンス。

この映画を観て、主演のジェシカ・チャステインのファンになった。今度は「355」と「モリーズ・ゲーム」を観るつもり。


常設展示室/原田マハ

書店に行ったとき、帯になんちゃらかんちゃら(覚えてない)で3位と書いてあったので、たまにはそういうのを読もうかと思って手に取った。

年齢も置かれている状況も異なる女性たちと絵画にまつわる短編が6つ収録されており、「群青」と「道」が好きだった。話によっては主人公に悪い意味で仰天することもまあまああったが、それぞれの人生の一端に触れられた気分にもなった。